スラロームのタイムがうまく出せない方へ。
※まず初めに、この記事での「スラロームを速く走るコツ」というのは「検定のタイムが出せるようになるコツ」と理解しておいてください。
- 「スラロームのタイムがクリアできない」
- 「よくパイロンに当たってしまう」
- 「バイクが思うように傾けられない」
といった二輪教習の課題である、スラロームの疑問について教習所の先生が解説します!
スラロームのルール
スラロームはタイムが決まっており、中型二輪は8秒以内・大型二輪は7秒以内に通過しなくてはいけません。
タイムを過ぎてしまった場合は1秒につき5点の減点。
また、検定中にパイロンに接触・転倒・足つき・停止など、通過できなかった場合は検定中止(一発アウト)になります。
スラロームを速く走るためのコツ
基本的には2つのことができていればタイムは出せます。
- 車体を傾ける
- 速度を上げる
この記事を見てる多くの方が、この2つをうまくできずに困っているのではないでしょうか。
はじめに、1つ目の「車体を傾ける」について詳しく解説していきます。
大前提として、スラロームは車体が傾いてないと速く走れません。
タイムを意識すると速度ばかりを求めてしまい、結果パイロンに接触するリスクが高くなります。
なのでまずは、速度ではなく車体を傾けられるようになりましょう。
車体を傾ける方法
どうすればうまく車体を傾けられるのか。
膝をしっかり閉めて、膝でタンクを押す
右に傾けたいときは、左膝でタンクを右側に押す、左に傾けたいときは、右膝でタンクを左側に押すというイメージです!
スラローム中に先生がよく「膝閉めて!」という指導をしてくると思うのですが、それは上記の理由があるからですね。
膝が開いていると、当然膝でタンクを押すことができないのでスラローム中は膝が開かないようにいわゆるニーグリップを意識しましょう!
更にバイクを傾けるコツを知りたい方はこちらをご覧ください。
では次に「速度を上げる方法」について詳しく解説していきます。
車体を上手く傾けられるようになれば、あとは速度を上げるのみです!
しかしスラローム中にアクセルの回し方をミスするとパイロンに接触、最悪吹っ飛んでいくことになってしまいます・・・。
スラロームにおけるアクセルの使い方を覚えましょう。
速度を上げる方法
これについては注意点が2つあります。
まず、1つ目は“アクセルを回す量”。
一瞬・少しだけにしておきましょう。
少し難しい話になるのですが、車体が傾いている状態というのは言い換えるとバランスを崩しているのと同じ状態です。このバランスを崩した車体を起き上がらせるには速度を上げて遠心力を与えてやるのが一番手っ取り早い方法になります。
そのため、スラローム中は次の切り返しを素早く行うために、アクセルを回して車体を起こすようにします。
ただアクセルを回す量が多かったり、長すぎると当然速度が上がりすぎて次のパイロンを避けきれなくなってしまいますね。
なのでアクセルは「一瞬・少しだけ」回すようにしましょう。
ブーン!ではなくブンッ!めちゃくちゃ抽象的に書きましたが音のイメージはこんな感じで覚えておきましょう!
そしてもう1つが“アクセルを回すタイミング”です。
車体の向きが変わったらアクセルを回す
アクセルを回すタイミングが早すぎると、次のパイロンに向かって加速してしまうので接触してしまいます。逆に遅すぎると膨らんでしまい、次の切り返しが間に合わなくなります。
細かいタイミングに関しては車体の傾き・速度によって場所が若干変わってくるので、ココ!という指定はできません。
なので、アクセルを回してパイロンに当たってしまう方はタイミングを遅らせ、膨らみすぎて次の切り返しが間に合わなくなる方はタイミングを早める。といった調節をしていき、自分にあったタイミングを見つけられるようにしましょう。
以上の「車体を傾ける・速度を上げる」ことができればスラロームのタイムはほぼ確実に出せます。
まずは車体の傾きに重点をおいて練習し、余裕が出てきたら速度を徐々に上げていきましょう。
検定中のスラロームで注意すべきこと
教習中は、タイムが出せるように頑張って練習していただきたいのですが、検定中は頑張らないでください。
いくら規定のタイムより速く通過することができても加点されることは一切ありません。
そして、タイムが出なくても1秒につき5点減点されるだけなので、そこまで大きい失点にはなりません。
なので、教習が2段階の半ば・後半まで進んでいる方は、タイムを気にせずパイロンに接触しないライン・速度を探る練習にシフトチェンジしていきましょう!
スラロームが怖い方へ
最後にスラロームが怖い方へ知っておいてほしいことがあります。
それは「スラロームで車体を傾けすぎて転倒することは99.9%ない」ということです。
転倒が怖くて思うように車体を傾けられないという方もいると思いますが、パイロンとパイロンの短い距離の中で、教習生が乗っているCB400もしくはNC750を転倒するまで傾けることはほぼ不可能です!
スラロームで転倒する原因は速度が遅すぎて「バランスを崩す・前輪ブレーキをかける・パイロンを踏んで滑る」これくらいです。
先生レベルの傾け方をしても転倒することはありませんので、思い切って車体を傾けていきましょう!
以上が二輪教習の課題であるスラロームについてのコツ・注意点でした。
やはり苦手な方が多いスラロームですが、最低限この記事に書いてあることをしてもらえればタイムは出せるはずです。
怖がらずに思いっきりバイクを傾けましょう!
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