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教習所で教わる謎の習慣5選【教官が解説】

教習所のコツ
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今回は「教習所で教わる謎の習慣」という内容でお話していきます。

皆さんは教習所で教わる

サイドスタンドを払ってからバイクに乗りましょう

という指導に疑問を抱いたことはないですか?

おそらく大半の方が、教習所ではサイドスタンドを払ってから乗車していたと思いますが、教習所を卒業してからは乗車してからサイドスタンドを払っている人が多いのではないでしょうか。

このような教習所ではこう教えてもらったけど実際にはやっていないこと、というのが多く存在すると思います。

なので今回はみんなが疑問を抱くような、教習所で教わる謎な習慣はなぜやらないといけなかったのかについて詳しく解説していきます。

教習所で教わったことはどのように役立つのかを理解すれば、街中でも応用を利かせられるような内容になるのでぜひ見ていってください。

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①スタンドを払ってから乗車

1つ目はスタンドを払ってから乗車です。

冒頭でもお話したように教習所を卒業してからも、サイドスタンドを払ってからバイクに乗車している人は少数派だと思います。

実際に指導員である僕も、バイクに跨ってからサイドスタンドを払うことが多いです。

ではなぜ教習所では乗る前にサイドスタンドを払わないといけないのか、それにはいくつかの理由があります。

1.スタンドの払い忘れ防止

まず1つ目はスタンドの払い忘れ防止です。

最近のバイクはニュートラルに入っていない限りは、サイドスタンドが出ている状態でエンジンをかけようとしてもかけられなかったり、1速に入れた瞬間エンストするバイクが多いと思います。

ただ昔のバイクはサイドスタンドを出しっぱなしの状態でも発進して走り出すことができたのです。

そのせいでサイドスタンドを出しっぱなしの状態で走り出してしまう人がいたので、左に曲がろうとした際にサイドスタンドが地面に当たって曲がれなくなったり、バイクが跳ね起きて右側に倒してしまう人が続出していました。

なので教習所では自分でサイドスタンドを払ったことを確認してから乗車するように指導しているというわけです。

2.身長が低すぎると逆に乗ってからサイドスタンドを払う方が危ないから

そして2つ目の理由は身長が低すぎると逆に乗ってからサイドスタンドを払う方が危ないからです。

これは身長が平均~平均以上の人からすると全く関係のない話ですが、身長の低い人がバイクに跨ったままサイドスタンドを払おうとすると、右側にバイクを傾けて右足の足つきを良くしてからサイドスタンドを払うことになるので、逆に転倒するリスクが高くなってしまいます。

サイドスタンドを払ってから乗る場合も身長が低い人はバイクを左に傾ける必要がありますが、乗るために必要な傾きは右足がステップに届く程度の傾きで事足りるので、跨ってからサイドスタンドを払うよりは安全というわけです。

3.最低限の技術を身につけるため

そして3つ目は最低限の技術を身につけるためです。

そもそもサイドスタンドが出ていない、いわゆるバイクが自立していない状態で乗り降りや取り回しができないというのはバイクに乗る上では致命的です。

バイクが自立していない状態での乗り降りや取り回しに慣れていない人が、よく街中で立ちゴケをしやすいと言っても過言ではないので、せめてそれくらいはできるようになっておかないと街中では通用しないですよ、というのが指導員としての本音です。

このような理由から教習所ではサイドスタンドを払ってから乗車するように指導しています。

②降車してからスタンドを立てる

2つ目は降車してからスタンドを立てるです。

これも1つ前の内容と同じように、街中ではサイドスタンドを立ててから降りるという人が多いのではないでしょうか。

ではなぜ教習所では降りてからサイドスタンドを出すように指導しているのかというと、安全のためです。

バイクに跨った状態で転けてしまうとバイクの下敷きになったり、最悪の場合は車道側に転けてしまって後続車に轢かれる可能性があります。

ただバイクから降りている状態で転けてしまってもバイクだけが倒れるので、自分が怪我をするという事態は防ぐことができます。

そしてさらによくあるのがサイドスタンドを出したつもりが出ていなくてバイクを転かしてしまうというパターンです。

おそらくこのようなミスをしてしまう人というのは、跨ったままサイドスタンドを立てている人だと思います。

降りてからサイドスタンドを操作する場合はサイドスタンドを自分の目で見ることでなるので、しっかりと出せていなかったというミスはまず起こりません。

なので教習所では降車してからスタンドを立てるように指導しています。

③クラッチレバーは4本指

3つ目はクラッチレバーは4本指です。

教習所ではクラッチレバーは4本指で操作するように指導しています。

ただこれも街中では4本指以外でクラッチレバーを操作している人が多いのではないでしょうか。

実際に僕も状況に応じて4本指で操作したり1本指で操作したりと様々です。

ではなぜ教習所では4本指で操作するように指導されるのか、それは4本指での操作が教習所の課題をクリアするためには最適だからです。

例えばクランクや一本橋などクラッチを使って低速で走行するような課題を、1本指で1時間練習してくださいと言われたどう思いますか?

指千切れるやんってなると思いますがその通りです。

単純に1本指でクラッチレバーを操作するよりも4本指で操作した方が各指への負担が分散されるので、4本指で操作した方が疲れにくくなります。

当然街中の走行でも同じで流れているような道路であればそもそもクラッチレバーの出番があまりないので、1本指でかけようが何ら問題はないですが、渋滞しているときに1本指でクラッチレバーを操作するのは苦行でしかないですよね。

教習所内のコースは常に流れが遅く混んでいることが多いので、街中でいう渋滞と同じ状態になります。

なので教習所の課題をクリアするためには4本指でのクラッチ操作が適切になるので、教習所では4本指でクラッチレバーを操作するように指導しています。

④ブレーキレバーは4本指

4つ目はブレーキレバーは4本指です。

クラッチレバーと同じく教習所ではブレーキレバーも4本指で操作するように指導しています。

ただ実際に街中を走行する際に、4本指でブレーキレバーを操作する人は珍しいと思います。

ではなぜ教習所では4本指で操作するように指導しているのか、それはブレーキの加減を身につけるためです。

4本指でブレーキレバーを操作するメリットは強いブレーキをかけられることにありますが、逆に言えばかけ過ぎてしまうリスクも高いということです。

じゃあかけ過ぎないように加減のしやすい2本指で操作させた方が良いんじゃないの?

と思う人が多いと思います。

 

確かに2本指でブレーキレバーを操作することでかけ過ぎることがなくなったり、ブレーキとアクセルを同時に操作することができるというメリットもありますが、それではブレーキの練習にはなりません。

なぜなら4本指だと

かけ過ぎてしまうから調節しよう

と考えて操作するのに対して、2本指だと力が入らなくなる分そもそもかけ過ぎてしまうことがなくなるので自分で考えて調節してるとは言えません。

そして教習所で4本指でのブレーキ操作を習得しきれなかった人が、街中に出てすぐ2本指でブレーキを操作するようになってしまうと、街中で急ブレーキをかけないといけないような状況になったときに、かけ過ぎて転倒もしく2本指でかけてしまったが故に停まれなかったという事態になってしまう可能性が高くなります。

なのでブレーキの加減を身につけてもらうために、教習所では4本指でブレーキレバーを操作するように指導しています。

⑤右足を着いてはいけない

5つ目は右足を着いてはいけないです。

教習所では検定中にギアチェンジ以外の目的で右足を着くと減点対象になります。

なので停止する際に両足をついたり、ギアを下げてから発進する際に右足を着いたまま発進するのもアウトです。

これもよく生徒さんから

なんで右足を着いてはいけないんですか?

と質問されますが、それは右足をステップに置いておかないと後輪ブレーキが使えないからです。

例えば停止するときに両足や右足で着地してしまうと、前輪ブレーキだけで停まることになりますよね。

それでは前後輪のブレーキを上手いこと分配して減速停止する技術が身につきません。

さらに発進するときも右足をステップに上げておかないと、発進後すぐに急ブレーキをかけないといけなくなった場合、前輪ブレーキだけを思いっきりかけることになるので、ブレーキをかけ過ぎて転倒するリスクが高くなってしまいます。

なのでいつでも後輪ブレーキを使えるようにするために、教習所では常に右足をステップに上げておくように指導しています。

 

まとめ

以上が教習所で教わる謎の習慣をしないといけない理由でした。

発想的には中学校や高校で教わる数学と同じです。

数学は社会に出てからあまり使う知識ではないですが、中学高校で教わる程度の数学ができないと社会では能力が低いとみなされます。

教習所で教わる内容も街中に出てから絶対にやらないといけないわけではないですが、スタンドが出ていない状態で乗り降りができなかったり、状況に応じたクラッチブレーキの使い分けができないライダーが街中を走っていると考えると恐怖でしかないですよね。

なので街中でやるやらないに限らず最低限の知識や技術を身につけてもらうために、このような指導を行なっています。

ただなぜやらないといけないかを説明しない指導員が多いことも事実なので、現在教習所に通っている人やなぜやらないといけないのか疑問だったという人はぜひ参考にしてみてください。

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