今回は「大型二輪卒検のコツと注意点4選」というテーマでお話していきます。
普段バイクに乗っているから昔バイクを乗り回していたからと、大型二輪の卒検を楽々クリアできるんじゃないかと思っているあなた。それは大きな間違いです。
バイクの運転経験がある人はバイクを運転すること自体はなんら問題はないのですが、初めてバイクに乗る人はやらないけどバイクの運転経験がある人だからこそやってしまう失敗というのがめちゃくちゃ多いです。
当然教習所での失敗というのは、減点されたり、最悪の場合一発で検定中止になることもあるので、卒検までには改善しないといけないのですが、大型二輪の教習は教習時間が短いことから、改善できないままになってしまうことも珍しくありません。
なので今回は大型二輪卒検のコツと注意点として、大型二輪の教習・卒検を受ける方へのアドバイスをしていきたいと思います。
①右左折の速度
1つ目は右左折の速度です。
これが今回の動画で1番お伝えしたかったことでもあるのですが、普段バイクに乗っている人、昔バイクに乗っていた人は右左折の速度が速すぎる傾向にあります。
交差点を右左折する際の速度は徐行という風に定められているのですが、徐行とは車両等が直ちに停止することができるような速度で進行することとなっているので、法令では具体的な速度は定められていません。
なので街中では具体的な速度は意識せずに、自分的に安全だと思う速度で右左折している方が大半だと思いますし、そもそも交差点内でいきなり停止しないといけなくなることを考えていないような速度で突っ込んでいる人も少なからずいるんじゃないかと思います。
しかし学科教本や学科試験では徐行とはブレーキをかけてから車両等が停止するまでの距離が1m以内、速度としてはおおむね10km/h以下とされているので、卒検ではおおむね10km/h以下の速度で右左折をしないと減点対象になることもあり得ます。
あくまでもおおむね10km/h以下なので、15km/hで右左折をしても減点されることはまずないと思いますが、見るからに安全かつ短く停止できないような速度、これも定義は難しいですが20km/hを超えるような速度で右左折をしてしまうと、徐行という定義から外れてしまって減点される可能性が高くなります。
なので卒検では右左折の速度が速すぎて減点されることはありますが、遅すぎて減点されることはないので「誰がこんな速度で右左折すんねん」と自分でも引いてしまうくらいの速度で右左折するようにしましょう。
教習車であるNC750やCB750を目安で言うと、クラッチを完全につないでいる状態だとある程度速度が出てしまうので、半クラを当てながら右左折するのが確実かと思います。
②ブレーキ
2つ目はブレーキです。
全体的に教習所内は狭いが故に1つ1つのカーブが結構急なのですが、街中では当たり前のように遭遇するような角度のカーブであることには変わりないので、バイクの運転に慣れている人ほど全く減速をせずに直線と同じ速度のままカーブを曲がってしまうことがあります。
街中では法定速度、指定速度内であれば、全く減速をせずにカーブに進入しても安全に曲がりきれるのなら何の問題もないですが、教習所ではカーブ進入までにブレーキを使用して減速をしていないと減点対象になります。
当然直線で前方の教習生に追いついてしまってそもそも速度が出ていないような場合には無理に減速をする必要はないですが、例えば40km/hが指定速度の直線で40km/hを出して、何の減速もせずそのままの速度でカーブに進入するとほぼ確実に減点されることになります。
バイクの運転経験がある人であれば、40km/hでも余裕でカーブを曲がりきれることは指導員も十分理解はしているのですが、生徒さんが余裕で曲がりきれていたとしても、明らかに遠心力が強くかかるような速度でカーブに進入してしまうと減点せざるを得ません。
さらにスポーツ走行をする場合はブレーキをかけながらカーブに進入してトラクションをかけるという技術を使うのが当たり前なので、癖で教習所でもブレーキをかけながらカーブに進入してしまう方もたまにいるのですが、これを検定中にやってしまうと”カーブ手前での減速が足りず、ブレーキをかけながらカーブに入った又はカーブに入ってからブレーキをかけた”という減点項目に当てはまってしまうので、20点の減点になります。
なので自分的には余裕で曲がれる速度であっても、自分はブレーキを使えます!遠心力を無駄にかけずに安全にカーブを曲がれます!というアピールをするために、少し大げさに減速するようにしましょう。
ちなみに減速する際はシフトダウンによるエンジンブレーキしか使わなかったり、前後輪どちらかのブレーキしか使わないと減点対象になることもあるので、減速する際は前輪と後輪両方のブレーキを操作するようにしてください。
③進路変更
3つ目は進路変更です。
街中で進路変更をする際は
という手順で行なっている方が多いと思うのですが、この手順では減点対象になります。
どこが減点の原因になっているのかというと、確認をしながらの進路変更です。
後方を確認してからハンドルが切れていたり、車体が傾いているのであれば問題ないですが、振り向くと同時に移動してしまっている場合は確認をせずに進路を変えているという見方をされることも十分にあり得ます。
なので確実に目視確認を行なったというのをアピールするために
という手順で進路変更を行うことをオススメします。
そしてもう1つ、後方確認をするために首を動かした際に肩も動いてしまって、無意識のうちにハンドルを切っている状態になってしまう方も珍しくないので、後方確認をする際は思いっきり首を横に動かすのではなく。斜め下に首を動かすようにしましょう。
そうすることで肩の動きを抑えつつ確実に後方確認を行えるようになります。
④運転姿勢
4つ目は運転姿勢です。
バイクに乗っていると無意識のうちに癖がついてしまうことがよくあるのですが、その中でも厄介なのが運転姿勢の癖です。
例えばアメリカンに乗っている人はニーグリップをすることはまずないですし、オフロードに乗っている人はブレーキレバーを1本指で操作したり、サーキットをよく走る人はつま先でステップを踏むことが多いと思うのですが、これらは全て減点対象になります。
流石に運転姿勢の減点だけで検定不合格になる人は滅多にいないですが、運転姿勢の減点がなければ合格してたのにという方がたまにいるのと、1箇所のミスにつき10点も減点されるので意外と侮れないところではあります。
なのでスラロームや一本橋といった試験課題に重点を置いて練習するのも大切ですが、まずは減点されやすいポイントでもある運転姿勢を見直すことを強くオススメします。
減点される方が多いところを上から言っていくと
- ブレーキを4本指以外で操作
- ブレーキに指をかけっぱなし
- クラッチに指をかけっぱなし
- 膝が開いている(ニーグリップ)
- つま先が開いている
- つま先でステップを踏んでいる
- つま先をチェンジペダルの下に差し込みっぱなし
この7つになります。
それ以外にも教習中に指導員から運転姿勢はこうしてくださいと指導されるところは実際に検定中にも見られやすいポイントになってくるので、特に気をつけていきましょう。
そして何より教習車(ネイキッド)で教習所の試験課題を安定してクリアするためには教習所で教わる運転姿勢が最適ですし、教わった運転姿勢だからできないということはまずないので、こういった理由からも教習所では指導された運転姿勢を整えることをオススメします。
まとめ
以上が大型二輪卒検のコツと注意点4選でした。
当然これら以外にも気をつけるべきポイントはいくつもありますが、今回は比較的大型二輪の卒検で多い失敗をまとめてみました。
大型二輪免許の取得を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
↓動画verはこちら↓
コメント